御礼@アンサンブル・クリッセ野村友紀×稲岡千架in東京/名古屋

2022年も師走です🎄

遅くなりましたが、2022年11月19日in東京/11月26日in名古屋

アンサンブル・クリッセ 野村友紀×稲岡千架 モーツァルト&ベートーヴェン公演にご来場くださいまして、ありがとうございました。両公演共に、とても温かい聴衆の皆様のお蔭で、皆様と共に音楽ができ良き時間を過ごせました。写真以下、二公演共に二人で笑顔☺実に楽しく充実したアンサンブルの時間でした。

東京公演♫原宿アコスタディオ
名古屋公演♫メニコンANNEX HITOMIホール

野村さんとは以前にピアノ四重奏や、合唱となど編成が大きなものでは共演してきましたが、二人だけで音楽をするのは初めてです。デュオで演奏しようと言いながら、私の闘病が始まり、コロナ禍へ、そして野村さんも出産と時間が流れていきました。しかし、ずっと二人で温めていました。その思いが爆発するかのように、今回の公演へと繋がりました。『ベートーヴェンのチェロとピアノのためのソナタ』ということも、最初からずっと二人で思っていたことでした。今回の公演では、私達のデュオ・デビューなわけですが、お客様からは「何度もお二人で弾かれているのですね。」「息の合った」などの感想を沢山いただき、私達もニンマリです(^^♪

ベートーヴェンのチェロソナタ第1番、第2番、作品5-1,2は、2楽章形式で若さのエネルギーに溢れていますが、ベートーヴェンの根本にあるものが変わらないというか、後のあの作品に繋がる要素があるな・・・というのを感じます。極限まで求めるエネルギーというか。今回は、野村さんのアイディアでモーツァルトとベートーヴェンを取り上げました。モーツァルトの「チェロとピアノのためのアンダンティーノ」は演奏されることも稀で、私も知らない作品でした。実際に書いた楽譜はどうかな?と考えながら、二人で様々な推察をしていきました。ピアノソロもモーツァルトをということで、KV545のピアノソナタを最初、検討していましたが、全てのプログラムからの違和感が強く、ベートーヴェンとの関連性など考慮し曲目変更。ファンタジー(幻想曲)ニ短調とロンドニ長調を一つの作品のようにして演奏しました。ファンタジーのアンダンテ➡アダージョ➡アレグレット~~➡ロンドへ。現在、出版されているファンタジーの最後の10小節はモーツァルトが作ったものではないので、私がロンドへのアインガング(繋げる役割)として作りました。この流れはベートーヴェンの2つのソナタと同じような流れになっています。そういった面からも、我ながら、曲の変更はコンセプトにマッチしたと思っています。ベートーベンからモーツァルトのヒントを得たような気持ちです。

そう、今回の公演は野村さんと私というのではなく、そこにベートーヴェンとモーツァルト、四人のコラボ感が強くありました。私と野村さんはベートーヴェンとモーツァルトに動かされたのかなと思っています。

そして、東京ではベーゼンドルファー200,名古屋ではスタインウエイB。サイズは同じですが、楽器の性質、鳴りが全く違う。勿論、会場も。両公演共に、調律師の方が音楽的に寄り添うように頑張ってくださいました。面白いくらいに、音楽が異なりました。時間の使い方もテンポも音程も、ヴィブラート、唸り、響かせ方も、バランスのとりどころも。野村さんとだったらから、そういったことが実に音楽的に楽しむことができました。そこにあるものを、自分達がどのように創るのか、即興的に。できれば、聴衆の皆様には両公演を聴き比べをしてほしかったです。笑。本当に面白かった。

東京はB-Tech Japanの村上氏。スコダ先生と一緒に仕事をされてきたという。ベートーヴェンの最高音のFのエネルギーをギリギリまで上げてくださいました。プログラムに寄り添った調律。フォルテピアノの発想で。
名古屋はスタインウエイで女性調律師のS氏。こちらでは低音を調整注文。どうやら、彼女も苦労したという。低音のFの鳴りが不安定でした。リハ中にピアノのポジションがバランスやコントロール含めて、なかなか腑に落ちない。ピアノを斜めに振ったら、音の鳴り、指離れがよくなり弾きやすく、聴きやすくなりました。野村さんも私も、譜めくりのTさんも3人が腑に落ちた。
貴重な演奏中のショット。アンコールはモーツァルト=ベートーヴェン:魔笛の主題による12の変奏曲

野村さんとのベートーヴェンのチェロソナタは残り3曲。全曲5曲。私達、全曲やりま~す!!是非、次回もお付き合いください!!

こうやって復帰後、維持療法薬服用の合間を縫って本番を重ねて、10月に維持療法が終わり、今回は2時間プログラムを1週間後に立て続けにこなせて、遠征して、本番前日にもリハをみっちりして・・・と音楽家としての基礎的体力がようやくついてきました。まだ、本番中に足の痙攣は生じるものの、いろんな対策も自分なりに打てるようになってきました。一緒に演奏してくれ、励まし、助け、叱咤激励しながら、背中を押してくれる仲間達や聴衆の皆様のお蔭で、本当に一回一回の本番で前進でき、成長させてもらえています。私の心身を強く育ててくれています。11月19日の東京公演で、「あれ、思ったほど疲れが酷くはない」から、名古屋で「本番中に身体が必死じゃなくなってきた。身体が動いてくれる。バテていない。精神面に頼らずにすんでいる!」と思うように変化してきました。これは、私にとって、非常に大きな収穫でした。皆に大感謝です!!

今の私には必需品となった本番アイテム。アクエリアスは入院中に40度の高熱の時からお世話になっている。スポーツドリンクなんて以前は全く飲まなかったのに。。。水じゃ、足りないんです。

私は入院中からは、いろんな友人・知人・仕事関係・家族に向けて、「生きている。」の報告メッセージのつもりとしてTwitterで毎朝、「おはようございます」と投稿してきました。気が付けば、今では毎朝の日課になっています。そして、最近の演奏会では必ず初めましてのどなたかが、Twitter繋がり、闘病仲間が演奏会にいらしてくださいます。白血病だけではなく、他の病気の方もいらっしゃいます。病気も関係なくても、実は見ていました・・・とお声がけくださる方も。本当に有難いです。私自身が皆さんから本当に励み、勇気をいただいています。心から感謝申し上げます。自分が今ある日々を通して、ほんの僅かでも、何かが届いているのならば、こんなに嬉しいことはないです。これからも、続けていこうと思っています。日常を過ごせる喜びを日々、発信して引き続き「生きているぞ」報告をしていきたいと思います!本来のTwitterの使用法とは異なっているとは思いますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。

長くなりましたが、本日はこれにて。

今年は12月27日東京文化会館小ホール、『渡辺健二先生とカオスな仲間達(門下生達)』の出演が納めとなりそうです。とても、楽しみです。詳細はまた、後日!

素敵な12月をお過ごしください☆

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