復活へのリハビリ①導入編

今日は闘病中に、どのようなリハビリ、トレーニングをしていたのかという質問の声が多くありましたので、ご紹介したいと思います。闘病中の方には、可能な中でリハビリをするチャンスがあること。また、楽器を弾く方には、病気とは関係なく、日々の練習で見つめなおすヒントになればいいなと思いました。

これから記すことは私自身、改めて気付くことができて良かったことです。あまりに沢山のことがあるので、3回に分けて、ブログを更新していきます。先ずは、そこに至るまでの経緯を導入編として記します。

2020年4月20日に急な入院となり、直ぐに輸血と抗がん剤治療が開始されました。同時に、仕事関係の連絡に追われながら、首からカテーテルが入れられない状態の私は、右腕の細い血管から入れ、手が腫れあがっていました。左手で携帯を操作していました。これらの状況をみながら、どんどん身体が動かなくなるのではないか・・・という不安が生まれました。クリーンルームという隔離部屋に入って、廊下にも出ることもできず、ほぼ寝たきり状態。ピアノを弾くという状態にはほど遠くなってしまうのではと思い、何か方法はないかと探り始めました。

最初の山を越えて、少しずつ治療に慣れ始めた頃、未だ、クリーンルームにいる現実を理解できていない私は、主治医に鍵盤の持ち込みや、夜中に病院内のピアノを弾かせてもらえないかなど、打診をしました。主治医は私の意欲を尊重してくださり、可能性を探ってくださいました。勿論、病室から出ることも、鍵盤を持ち込むこともできません。下手にキーボードや折り畳み鍵盤など軟らかい素材では、意味はないように思ったということもあります。そこで、頭を切り替えて、楽器を弾くことができる身体を作っていくこということへ、考えをシフトしていきました。

主治医と相談し、リハビリを理学療法士と作業療法士の先生に依頼することにしました。身体全体を作るリハビリと、上半身・腕・手を中心としたリハビリです。病気の方は、退院後、どのような生活、社会復帰を目指すかによって、身体の作り方は変わってくるかと思います。例えば、学校へ通う、子育てをする、家事をする体力が欲しい。会社へ行く、スポーツ選手、舞台人、・・・等々。

全てはやりたい目標に向かって、自分がどのようなことができるか考えるということが、最初の一歩でした。

次は具体的な話へ、つづく。。。

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