プロフィール
稲岡 千架 Chika Inaoka
ピアニスト稲岡千架は様々なプロジェクトを通じて名を馳せてきました。彼女は脈々と流れる音楽の「伝統」を重んじ、現代の「生きた音楽」として問いかけてきます。ピアノ協奏曲、室内楽曲、ピアノソロ曲では彼女のために書かれた作品が多くあります。短編ドキュメンタリー映画「広島原爆、魂の撮影メモ(能勢広監督・植田彰作曲)」では全編ピアノソロ演奏を担当し、文部科学大臣賞を授与されました。
2017年よりOMFレーベルから3枚のW.A.モーツァルトのアルバムがベヒシュタイン社(日本とドイツ)の協力によってリリースされています。フォルテピアノを彷彿とさせるような音色をC.ベヒシュタインの名器によって見事に生み出しました。それらは歴史的な楽器にも触れながら、モダンピアノに生かすことを探求し続けてきたからです。このようにして、彼女はモーツァルト作品の演奏家として注目され始めました。
2020年に急性前骨髄球性白血病を患い、現在はピアニストとして再び舞台へと生還しています。2025年1月から3カ月間ドイツ・ライン・ネッカー財団アーティスト・レジデンスとして招聘されました。この期間中にはザクセン州モーツァルト協会からも招聘されました。ドイツ滞在中はモーツァルト、シューマン、植田彰の委嘱初演作品、他の邦人作品の研究を更に進め、各地での演奏会では高い評価を得ました。この期間に更に温められたプログラムから、病後初の待望の新譜、4th.アルバム『R.シューマン/アラベスク、クライスレリアーナ、子供の情景』が2026年2月リリースされます。
室内楽奏者としても国内外の演奏家達と共演し、彼らからは厚い信頼を受けています。「他者と一緒に創る」ことを好み、共演者や作曲家、プロジェクトに関わる人々と共に、楽器や人々と対話しながら作品を創っています。
また未来の音楽界や人々への文化に対する関心を高める活動も行い、より積極的に動き出しています。コンクールの審査、ルドルフ・マイスター教授のピアノ音楽合宿(日本で最長の単独マスターコース)のプロデュースも手がけています。
京都市立堀川高等学校音楽科、東京音楽大学ピアノ演奏家コース卒業。2000年渡独、マンハイム音楽芸術大学芸術家育成課程 (Diplom Künstl Ausbildung)、ソリスト課程 (Solistische Ausbildung) をDAAD(ドイツ政府学術交流会)特別奨学生として修了。ドイツ国家演奏家資格を授与される。
これまでにピアノを故・柳井修、大畑博貴、石附秀美、渡辺健二、Ok-Hi Lee、Rudolf Meisterに、室内楽をAndreas Pistrius、リート伴奏をHeike-D-Allard各氏に師事。